ゲーテの詩の有名なものを紹介

名言

1,年齢とともに含蓄を増すゲーテの詩

先日、ゲーテの詩の読み方を紹介したので(別記事)、少し難しいかも知れませんが、いくつかの有名なゲーテの詩を紹介します。

私がゲーテの詩が好きな理由は、ゲーテの詩には、常に変化し、かつ、多様な形で現れる現実を無理に単純化することなく、ありのままに楽しもうという精神がみなぎっていることにあります。

歳を取れば取るほど、大人になればなるほど、含蓄を増していくのがゲーテの詩だと個人的に思っています。

そこで、新潮文庫『ゲーテの格言集』より、有名なゲーテの詩を紹介します。なお、訳の部分は私なりのゲーテの詩の解釈です(もちろん詩の解釈は人それぞれです)。

2,ゲーテの有名な詩の紹介


”考える人間の最も美しい幸福は、究め得るものを究めてしまい、究め得ないものを静かに崇めることである。”
訳)究め得ないものは崇めるのみ。

”才能は静けさの中で作られ、性格は世の激流の中で作られる。”
訳)才能と性格は育て方が違う。

”個々の人間は、一つの性格を完全なかたちで持ち得るものではありません。それでは生きることができないでしょう。生存するためには、人は雑多な性質を持たなければなりません。”
訳)生きるためには、雑多な要素も必要。

”真のあらわれを楽しめ、厳粛な遊戯を楽しめ。凡そ生きているものは一ではなく、常にそれは多である。”
訳)真理は多として現れる。シンプル化しすぎなくていい。

”でき上がったものが硬化しないように、作りかえるために、永遠の生きた活動がある。・・・瞬間とどまることはあってもそれは外見である。永遠なものは一切のもののうちに活動し続ける。”
訳)万物は活動し続ける。

”「なぜ、私は移ろい易いのですか。おお、ジュピターよ。」と、美が尋ねた。「移ろい易いものだけを美しくしたのだ。」と、神は答えた。”
訳)美もまた移ろい易い。

”死後の生の確信は私にあっては、活動の観念の中から生じてくる。”
訳)活動し続ける限り、生き続ける。

”自然研究の歴史を見て終始気づくことは、観察者が現象からあまり早く理論に急ぐため、不完全になり仮説的になるということである。”
訳)抽象的理論を急がない。

”叙情的のものはすべて全体としては、きわめて理性的であるが、個々の点では少しばかり非理性的であらなければならない。
訳)非理性的なものも魅力となる。

”誤りはわれわれを決して去らない。だが、より高い要求が、努力する精神をたえず真理へ静かに引きあげる。”
訳)失敗は当然として、それでも努力し続ければ前に進める。

3,まとめ

以上、ゲーテの有名な詩を紹介しました。歳を取れば取るほど、含蓄を増していくのがゲーテの詩だと思いますので、興味を持った方は、『ゲーテ格言集』などから、ゲーテの詩に触れていただければと思います。きっと得るものがあると思います。

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