”個々の人間は、一つの性格を完全な形で持ち得るものではありません。それでは生きることができないでしょう。生存するためには、人は雑多な性質を持たなければなりません。”(ゲーテ)『ゲーテ格言集』P38
【解説】簡単に言うと、人間、完璧でなくていいよ、むしろぶつかり合う価値観を両方持っていることが大事だよということ。
世間では、洗練することや研ぎ澄ますことが良いように言われる。
しかし、ゲーテはそうは考えない。少なくても、性格についてはそうは考えない。
実生活を生きていくには色んな価値観を併せ持たなければなければらない。例えば、正確さを重んじる性格の人がいたとして正確さを徹底すると時間がかかりすぎる。それでは仕事にならない。適当さもあわせ持たなければならない。
また、結婚生活もそうだが、実社会では色々な価値観や性格の人がいる。自分の一つの価値観を徹底するとぶつかってしまう。
そこで、矛盾する価値観も含め、雑多な性質を持つことが必要である。
ある意味での”不徹底さ”や”雑味”は、”そうなるのも仕方ないよね”ということではなく、生きていくためにむしろ”必要”なのである。
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